ほとんどの機械において、動力は軸継手（カップリング）によって伝達されています。

軸継手は機械における最も重要なエレメントの1つであり、軸継手が正しくセットされていなければ、機械に振動が生じ、効率を低下させ寿命を短くするなど、機械の運転に重大な影響を及ぼします。

駆動軸と従動軸は軸心が一致している必要があるため。軸継手の取り付けには心出しと称する熟練と時間を要する作業が行われます。しかし、熟練労働者が時間をかけて作業を行っても完全な心出しを行うことは不可能であるため、通常、必要に応じて、たわみ軸継手（フレキシブルカップリング）が使用されます。従来、様々な種類のたわみ軸継手が考案されてきましたが、それらは全て心出し作業を行った上で取り付けられるものです。

K-7カップリングは従来のたわみ軸継手に比べて、大きな偏心誤差と偏角誤差に対応し、軸端間の距離の誤差（エンドプレイ）を含めて3つの誤差をカバーします。取り付け作業が容易であるため、人手不足の今日において最も重要な問題の解決に役立つばかりでなく、スムーズな回転は軸継手部分の機械効率をアップし、エネルギーを節約し、ベアリングをはじめ機械の寿命をのばします。

K-7カップリングの構造は、機械的強度があり、耐摩耗性と潤滑性に優れたポリアセタール樹脂を射出成型して造られた中間トルク伝達部材と、これに対応する溝又は孔に噛み合う2つの同形のフランジ部材によって構成されます。この軸継手はメンテナンスフリーであり、構造が単純であるため、従来のたわみ軸継手に比べてコストが安く、小型から大型のものまで容易に製作することができます。トルク伝達に十分な強度を確保し、PV値を考慮して摩耗に耐える様に設計されており、信頼性、安全性の高いカップリングであります。

今日、世界的に熟練労働者の不足が問題になり、一方、発展途上国の機械化が進んでいる時に、このK-7カップリングの採用は人手不足とエネルギーの有効利用を同時に解決する手段になります。
K-7カップリングはオルダムカップリングの一種であり、特殊な形状の中間トルク伝達部材を、両側のフランジ部にはめ込むだけの簡単な構造を持っています。多くのカップリングがゴムやバネを使用しているのと異なって、偏心・偏角・エンドプレイの全てを中間部材のスベリによって吸収しているため、構成部材の弾性変形による反力がありません。

K-7カップリングは、SD、MD、R、H、F、RDの6シリーズを用意して広い範囲の需要に対応いたします。
本製品は国内及び諸外国に多くの特許ならびに意匠登録を取得しております。
MDシリーズは通商産業省選定グッド・デザイン商品です。